TRPG議論バトン
リュウ(id:Reckless)から回ってきた。一応答えてみる。
2006年(1月から12月)は何回ぐらいTRPGを遊びそうですか?
予定は未定。実際、昨年は1度もTRPGを遊んでいない。
TRPGではないが、「人狼BBS」はプレイしたい。
また、ボードゲームではあるが、[丘の上の裏切者の館:http://ejf.cside.ne.jp/review/betrayalathouseonthehill.html]はプレイしてみたい。
今年はどんな論考(コラム,雑記等)を書きたいですか?
正直、TPRGに関しての論考は今のところ考えていない。
だが、「人狼BBS」に絡めてロールプレイとは何ぞや、という話を以前議論した事があるのだが……それに関しては増補改定した上でまとめるかもしれない。ちなみに、以前議論した経緯については
人狼BBSまとめサイト exと 人狼BBS まとめサイト - ex/RPに関する事柄を参考にして欲しい。
マスターの醍醐味ってなに?
様々な意味で「面白かった」とプレイヤー達が言ってくれたとき。
上級者ってなに?
独りよがりにならない事。周囲を楽しませて、自分も楽しい人。
ハンドアウトってなに?
実は私は「ハンドアウト」と言うものが導入されてからのゲームはほとんど知らない。要するに、これからマスターがそのゲームに関して行うとするシナリオの、レジュメを公開する事でプレイヤーにあらかじめ協力を求めるものである、という理解はしている。
さらにもう少し考えてみれば、この「ハンドアウト」はプレイヤーに対するプレゼン資料であると考えるのが良いのではないかと思う。プレイヤーに対して、「こんなシナリオをやりたいから君たち協力しなさい」という提案事項なのだ。それに対しての検討と反論は実際にはシナリオの中でプレイ中に行われる事になる訳だが。
ゲームタイトルは隠す?
シナリオの前にタイトルなんかつけてたことない。
タイトルをつけていたとしたら、ネタバレするかどうかによって決めるだろう。
ところで、タイトルを隠していたからとても凄い効果が得られた、という一例は、RPGではなく漫画であるが、高橋しんの「最終兵器彼女」の1話が、スピリッツ本誌に掲載されたときの事であると言えよう。それまでその連載についての情報は極めて秘匿されていた。また、高橋しん自体もそれまではSF分野で連載を始めるとはまったく思われていなかった。
そして、実際に連載が始まったとき。表紙にはタイトルはなく「高橋しん新連載」の文字だけであった。内容も、最初は単に学園の恋愛ものであるとしか思えなかった。その1話の最後のページ。そこにいたるまでタイトルは何も出てきて居なかった。しかし、ちせが知っての通り、兵器になり……最後のページを広げたとき。そこに書いてあるタイトルは……という事だ。今まで、これを超える効果をタイトルで得た事はない。残念ながら、この効果を得る為には単行本で読むのでは駄目で、雑誌を読むしかなかったのだが。
貴方が参考にするTRPG関連書籍、ネット文書を挙げて下さい。
人狼BBSのログ
人狼BBSのログがとても面白い。人狼BBS まとめサイトから読むと良い。少なくとも、TRPGで馴れ合いになりがちな部分を、勝敗の付く、敵味方がはっきりとした(だがそのはっきりとしているはずの敵味方はゲーム中は村側から見れば容易に判断できないのだが)ゲームとして構築する事で、その馴れ合いを防いで、最後まで緊張感を保つ事に成功した。
ここから下は、主にトーキョーN◎VAのイメージ的なものを考えるのに役に立ちそうな書籍を紹介してみる。もちろん、それ以外のRPGにも役に立つ可能性は高いし、第一面白い。
「スパイのためのハンドブック」
いい書籍だ。もちろん、現在のスパイというものはもっと高度化しているわけで、こんなものではないのだろうが、N◎VAをやるのに、企業・国家の諜報戦についてフレーバーを醸し出そうというのであれば、この本が入門書として一番オススメである。
- 作者: ウォルフガング・ロッツ,朝河伸英
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1982/03/30
- メディア: 文庫
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「サイバーパンク・アメリカ」
サイバーパンク、と言うものに対する解説としては古典になるだろう。古い本ではあるが、今でも新品で手に入るらしい(Amazonでは1〜2Weekになっていた)。拡散しがちである新しいサイバーパンクについての解説が無いだけ、むしろ混乱せずに「サイバーパンク」というジャンルについての基礎知識を仕入れる事が出来る。
- 作者: 巽孝之
- 出版社/メーカー: 勁草書房
- 発売日: 1988/12
- メディア: 単行本
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「ダークウィスパー」
ヴィジュアルとしてのサイバーパンク表現は、よく「攻殻機動隊」シリーズに代表されて語られるが、私はあえてこの漫画を推したい。そもそも1巻が出たのは何時の事だったか。少なくとも、私が高校生の時の漫画なのであるから、もう15年程度は過ぎているわけだが……サイバーコミックスの初出時から考えれば、下手をすれば20年かもしれない。しかし、その表現も、内容も色あせることはないと思う。ところで、これAmazonには在庫無いんだね。版元にも在庫ないのかなぁ。
ダークウィスパー (3) (Dengeki comics EX)
- 作者: 山下いくと
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2004/01
- メディア: コミック
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「ヴァレリア・ファイル」
これもなかなか……ダークウィスパーと並んで、オススメしたい和製サイバーパンク(っぽい小説)。現在は版元在庫無し・再販予定無し、なのかな。ネットワークに眠るデータを探し出し、転売する「マイナー(鉱脈探し)」が主人公。ネットワークやコンピュータについての表現は、全然色あせた部分は無いです。企業対アウトロー、というような形での物語でもあり、N◎VAでも良くありそうなシチュエーション。その上に、ニューロの活躍の仕方についての示唆に富んだ作品に仕上がってます。是非機会があったら読んでみて欲しい。ちなみに、昔角川からも文庫で出てた(今紹介してるのは新版)んで、古本屋では角川のスニーカー文庫あたりの棚もあさると発見できるかも。
ヴァレリア・ファイル〈上〉 (C・NOVELSファンタジア)
- 作者: 谷甲州,士郎正宗
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1999/03
- メディア: 新書
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「ヴァーチャル・ガール」
これは翻訳ですね。主人公はAIで、ロボットの少女です。これがまた泣けるんだよな。AIを作る事が禁止され、犯罪とされた未来。その少女はひそかに、一人の天才(そして極度のgeek)によって作られた……だが、その少女にとっての造物主たる天才はさる大企業の跡取りであったがゆえに、少女とその天才Geekは、ある日引き裂かれてしまう……そして一人ぼっちになったAIの少女、マギーは……というお話。「AI」というものについての考察を深めるのにはもってこいだ。
- 作者: エイミー・トムスン,Amy Thomson,田中一江
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1994/10/01
- メディア: 文庫
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まぁこんな所にしとこうか。
どれもオススメの書籍なので、手に入れば一度読んでみて欲しい。
一緒にこういった質問について楽しく考えてくれる(かもしれない)と思う人、6名にバトンを渡してください。
個人的な信条に反するので、誰にも渡さない。
勝手に持ってってくれても構わない。