空の協会

その協会は空虚であった。空虚という言葉さえも当てはまらないかもしれない。
そこには何もなかった。無という言葉で表せるもの、それさえも。
そこには「空間」さえも無かった。だから、空虚ですらない。

しかし、そんな場所…場所とさえ呼べない、まさに「空」と呼ぶしか
無い場所に、その協会は存在した。

「この場所に何も無いって?それはあなたの眼で見えていること。
いや、見えていないという事だよ。そこは空、NULL、虚、であるけれど
それと同時に、あらゆるものがそこにある。君にはそれが見えないだけさ」

空の協会。
誰にも見えない。でもそこにある。

ところでこの文章も空だよな。